こんな悩みの方におすすめ
紙工作で曲面の立体を作る際の悩みや方法を紹介しています。
実際、今回紹介する方法を用いてなめらかな曲線の屋根を作り出すことができました。


この記事で紹介する方法を使えば、だれでもなめらかな曲面を紙工作で作ることができます。記事前半ではきれいな曲面を作る方法を、後半では曲面を作るときのコツをお伝えします。

紙工作できれいなカーブを立体にする方法
紙の表面に切り込みを入れたり、部分的に紙を薄くします。また机の角に紙を押し当てて曲げクセを作るときれいな曲面を作り出すことができます。
カーブを立体にする手順
紙を切りだす
まずは厚紙を切りだします。切りだすときはサイズをきちんと測り、下書きを書いてから切りだしましょう。下書きには薄い鉛筆と定規を使って、切るための道筋をしっかりと書き込んであげます。
紙を綺麗に切りだす方法はこちらの記事で紹介しています。
紙に曲げクセをつける
切りだしたら紙に曲げクセをつけます。曲げクセとは、平らである紙にクセをつけることで、なめらかな曲面を立体に作り上げることができます。机の角に紙を押し当てることで、平たい紙がだんだんと曲がっていきます。

貼り合わせる
曲げクセを付けたら少しずつ紙を貼り合わせていきます。接着剤も貼り付ける箇所ごとに少しずつ塗っていきます。木工用ボンドだと乾燥まで時間がかかるので、液体のアロンアルファをおすすめします。
綺麗なカーブを作るコツ
きれいな曲面を作るには、力で曲げるのではなく、机の角に押し当ててある程度曲がった形を作ることできれいな曲面ができます。
曲げクセをつける
平たい紙に曲げクセを作ることで、きれいな曲面を簡単に立体にすることができます。
ちょっと上級者向けのコツ2選
紙にスジを入れる
人から見えない紙の裏面に、カッターナイフで軽くスジを入れると曲げやすくなります。紙の表面のみを浅く切る感じです。急な曲面を立体にするときに使えます。

コピー用紙などの薄い紙にこのコツは使えません。軽く切っても貫通してしまいます。
部分的に紙を薄くする
紙が厚ければ厚いほど、急な曲面ほど曲げることが難しいです。そんな時、紙の表面をはがしてしまえば、紙自体が薄くなり、曲げやすくなります。やり方としては薄くしたい部分に筋を入れて、紙の表面をはがす感じです。
手順1 紙に切り込みを入れて表面だけをはがす
紙の表面だけに切り込みを複数入れて、カッターナイフの刃ですくうようにしてはがします。

難しい場合は、指で紙の断面をなでるとはがれてきます。切り込みを入れたか所すべてはがれそうになるので、後でボンドや瞬間接着剤などではがれないようにしておきます。

手順2 少しずつ曲げていく
少しずつ曲げていくと、きれいな曲面になります。部分的に紙を薄くした方が、切り込みだけ入れたときよりもきれいに曲がっているのが分かります。
ほんのわずかな違いですが、リアルな紙工作を仕上げるには、このような細かい手間が欠かせません。

紙が厚いほど、急な曲面が作りにくいです。それを防ぐために切り込みを入れて、部分的に紙の厚さを減らしています。

紙の曲げ方ごとの下処理の方法
どのように折り曲げるのかによって、今まで紹介したワザを使い分けます。あなたが作りたいカーブはどれですか?

直角に折る:90度またはそれに近い角度に紙を曲げる
カッターナイフで紙の表面に切り込みを入れて折る

なめらかに紙を曲げる:丘を作るような感じ
机の角に紙を押し当てて曲げクセをつける

急カーブを描くように紙を折る:90度またはそれに近い角度で丸みを帯びた角を作るとき
カッターナイフで紙の表面に切り込みを入れ、表面の紙をはがし部分的に厚みを薄くする。

カーブを用いた工作例
電車の屋根
電車の屋根は、なだらかに曲がっている部分と、急に曲がっている部分の2つが合わさってできています。

電車の屋根を作るときは、曲げクセと切り込みの2つを1枚の紙にほどこしていきます。屋根となる紙の両端に切り込みを入れ、紙の表面をはがします。そのあと、真ん中あたりに曲げクセを付けて組み立てていきます。

そうすると、両端はきつく、真ん中あたりはゆるやかな曲面が出来上がります。

まとめ 紙の折り方ごとに下準備を分ける
紙のきれいに曲げるには、どのように曲げるかで下準備が変わってきます。
- 直下鵜に曲げるにはカッターナイフで紙の表面に切り込みを入れて折る
- 丘のようななめらかな曲面を作るときには机の角に紙を押し当てて曲げクセをつける
- 急カーブを描くように紙を折るときは、カッターナイフで紙の表面に切り込みを入れ、表面の紙をはがし部分的に厚みを薄くする
このように折り方、曲げ方によって下準備を変えることで、紙工作を綺麗に立体に作り上げることができます。ぜひ実践して趣味の時間をもっと楽しんでください。